IPジェネレーター株式会社（以下「IPG」）とラホヤ免疫学研究所（La Jolla Institute for Immunology、米国カリフォルニア州ラホヤ）（以下「LJI」）は、2022年5月12日付で、Master Research and Development Agreement（共同研究開発基本契約、以下「本契約」）を締結致しました。本契約は創薬シーズから高品質の新薬を効率的に創出するIPGプラットフォームに、LJIからの有望な創薬シーズを取り込みこむ基本的な枠組みを定めたものです。
本契約によりIPGは、LJIの保有する創薬シーズを選定し、LJIと共同で研究開発後、高い付加価値を有する臨床開発候補品を製薬企業に導出する事業を展開することが可能となります。IPGは、革新的な医薬品を効率的に創出することを目指し、医療費の削減や医療へのアクセスの拡大など、グローバルな社会的課題の解決に貢献したいと考えています。
製薬業界では、今後個別化医療という考え方に基づき事業を推進する企業が増加すると考えられています。その結果、少量多品種の薬を個別ニーズに即して人々に届けていくことを目標とした研究開発戦略が浸透し、多くの新薬候補品を効率的に創出していくニーズが益々高まることが予想されます。
IPGが対象とする有望な創薬シーズは、グローバルのアカデミアや製薬企業など幅広い研究機関から募集する予定であり、本契約によりアカデミアからの創薬シーズ取り込み拡張の最初の大きな一歩を踏み出せたと考えます。
LJIのPresident and CEOであるErica Ollmann Saphire, Ph.D.は、「生物学的な新しい知見は、新しい治療の可能性を広げています。IPGとの提携により、我々は疾患の生物学に実際に関連する創薬標的を検証することができ、その結果、高度に個別化された治療から恩恵を受ける立場にある患者さんに我々の発見を繋ぐことができます。」と述べています。
IPGの代表取締役社長である飯野 智は、「免疫学の分野で長年にわたり貴重な科学的成果をあげてきた世界有数の研究機関であるLJIと契約できたことを大変嬉しく、光栄に思います。これにより、IPGは有望な創薬シーズにアクセスすることができ、革新性の高い医薬品を創出することが可能となります。 その意味で、IPGは、医療費の高騰や健康寿命の延伸といったグローバルな社会的課題の解決に貢献することを目指します。」と述べています。
【IPGについて】
IPGは、株式会社ウィズ・パートナーズ（本社：東京都港区、代表取締役社長 CEO：松村淳）が運営するヘルスケアNew プラットフォーム・ファンドの 100％子会社として、2021年10月26日に設立されました。物質特許など新規医薬品の事業化において重要な知的財産の取得を目的とし研究開発を推進します。アクセリード株式会社（以下「アクセリード」）及びAxcelead Drug Discovery Partners株式会社（以下「Axcelead DDP」）との包括的業務提携契約により、IPGはアクセリードおよびAxcelead DDPが持つ貴重な創薬研究データやノウハウを有望な研究シーズ・プロジェクトの選定に活かします。研究開発後、取得した知的財産は、製薬会社に対し、非臨床開発ステージにおける医薬品候補化合物取引市場において従来取引額と比較して大幅に低価格にて導入機会を提供できると想定しています。各社が協同で創薬プラットフォームの構築を進めることで、高品質・短期間・低コストでの新薬開発を可能とし、製薬会社は研究開発パイプラインの継続的な補充、且つ水平分業モデルを加速化出来るようになって、研究開発活動の効率化に大きなインパクトを与えると期待されます。その結果として、各国の医療費削減という社会的課題解決に貢献していきたいと考えています。
【LJIについて】
LJIは、免疫系の複雑さと力を理解し、その知識を人々の健康増進と様々な病気の予防に役立てることを目的としています。1988年に独立した非営利の研究機関として設立されて以来、当研究所は“Life Without Disease”という目標に向けて、数々の進歩を遂げてきました。
印刷用PDFはこちら